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(以下の撮影日は特に説明がなければ旅行日) H23年3月27日(日)江川崎〜足摺岬(同行編OP・その3) (クリックすると拡大します。なお、この画像は「カ シミール3D」から転載し、地図画像は「カシミール解説本5万分の1地図」から作成しております。) 四 国一周・自転車特攻隊とその足摺オプショナルもいよいよ最終日を迎えた。当初の四国一周自転車特攻隊は、宇和島を出発して、宿毛〜足摺岬〜中村の2泊3日 コースを考えたものだ。多分、それにこだわったら、いまだに完結していないと思う。 理由は簡単。意外にかずまると私の休みが合わず、3日の行軍がとれない。また、3日間天気がよいという
のも考えにくい。しかも、開始当初は年末だったから、休みはとれても、悪天候の中で走ればまず風邪を引いただろう。そして、なによりも、かずまるが3日連
続行軍に体力が持つはずがない。
(左右:足摺岬へと続く最後の道・県道27号) だから、結果として、予土線上を移動したこと、そして、結果的に足摺岬をオプション扱いしたことは正解 だったと思う。そして、その最終日がやってきた。 今日も天気はよさそうだが、昨日同様、北のち南の風と予報されている。向かい風を受けないためにはでき るだけ早く足摺岬へ到着する必要があるだろう。 というわけで、午前8時過ぎには宿を出発する。今日の行軍は約22キロではあるが、アップダウンの連続 と予想されている。最初は昨日終盤同様の細かいアップダウンを繰り返し、その後は標高差約50メートルの峠を2つ越え、最後は標高約130メートルまで 上って、残り約3キロ地点から下り坂となって、標高約60メートル地点にある足摺岬と到着する予定である。 宿の場所が坂の上だったこともあり、最初は下り坂で始まった行軍も、久百々の集落を抜けると再び上り坂 となる。早くもかずまるが水分補給に入る。その後標高10〜20メートル程度のアップダウンを2回繰り返すと、大岐の集落へと入る。ここには、大きな砂浜 が広がっており、山際にはリゾートホテルだったと思われる建物がある。ただ、中は工事をしているようで、再開予定があるのだろうか。また、先に走ってい て、このあたりの休憩所で休んでいた妻によると、砂浜の上に細い道があって、お遍路さんが歩いていたらしい。 大岐の集落を過ぎると再び標高約25メートルほど上り、その坂の上に小学校がある。そこを過ぎると、道 は緩やかに上っていく。その道を登り始めたところで、その道を行ってはならないことに気づく。地図を取り出してよく見ると、やはり小学校を過ぎたところに ある細い左折路が我々が本来行くべき道である。高知県の道はこのように地元以外の者を受け付けない道路標識が多かったが、最後になってもそれは変わらな かった。多分高知県を自転車で走るのは最後になるだろう。 50メートルほどではあるが、戻ることに少々不満を言うかずまるをなだめて、本来の道を進む。ここは以 布利という漁港である。漁港だから一旦海辺へと下るのだが、その先にはオメガループの上り坂が見える。いよいよ最初の本格的な上り坂が始まる。
(左:窪津港・足摺岬まであと10キロ、右:足摺岬までの最後の坂) が、このあたり、かずまるの場合、一晩寝れば体力が回復するのがうらやましい。まだ行軍距離が短いこと もあって、自転車を 押しながらも、なんなく越えていく。そして、次は旧道(現在も一応国道)のトンネル手前を海側へとそれる。ここが今回最大のヤマとなる細い道であるが、は たしてトンネルの手前にそれらしき道を見つけた。 一応地図で道を確認してから走る。走り始めると、車と自転車の離合も楽ではない道が続く。が、時折前方から車が来るということは、先に 道路があるということでもある。トトロに出てくるような世界の道を若干のアップダウンを繰り返しながら進むと、ようやく2車線の道路を見つけることができ た。 この道は足摺岬の東海岸を走る県道で、いよいよ足摺岬の表示を直接見ることができるようになった。そして、今走ってきた道を見ると、そ
こは草木に覆われた絶壁の世界で、道なぞ全く見えない。よくぞあんな中を走ってきたものだ、という気がする。 あと10キロというところで、かずまるが急いで走ろうとするが、その前にいよいよ2つ目の上り坂が待ち構えている。標高43・6メートルの窪津崎灯台まで は当然ながら自転車を押して上っていく。 途中道路脇にベンチがあるので、そこへ座って、そういえばここへきて全く反応のない妻へメールを送る。すると、現在土佐清水市内のコンビニ駐車場で本を読 んでいるという。が、「今どこ?」といわれても、多分わからないであろう。「東海岸を南下中」と送信したが、あんまり道もよろしくなく、万一こっち方面へ来られても、道路事情の保障は持てないので、「ネコ道を 走って、現在東海岸の窪津を通過中」と再送信しておいた。
(左:天狗の鼻から足摺岬を望む、右:足摺岬) この漁港も標高約60メートルの坂を上ったころに小学校がある。半島が台地上になっているから、学校のスペースを確保するとなると、こ のような場所になるのだろうか。ただ、この小学校は学校のところだけが道路幅が狭い。通常は、学校の部分だけがセットアップで道路が広いということはよく見かけるのだが、この学校の場合は歴史があるのだろう。 そこからは、標高約50〜60メートル付近の台地上を走る。時折、海側へと急坂で下っていく道を見かけるが、このあたりは海岸近くには ほとんど平地がなく、海岸部から50メートル以上競りあがっているような場所である。 そして、津呂という集落を過ぎると、いよいよ道は最後の上りに入る。このあたりは思ったよりは道路改修が進んではいるが、あんまり妻に は走らせたくはない道でもある。自転車を押しながら坂を上っていき、標高は100メートルを超えた。いよいよ、最後の峠が見え始める。下り始めると、地図 を見る限り旧道がオメガカーブで下るのに対して、新道がまっすくに抜けているはずである。 果たして、峠を過ぎると、想像どおりまっすぐに下る2車線の道があった。目の前はただ海だけである。ここまでくれば、もはや向かい風に なっても関係ないところまできた。そして、かなり下ったところで道が細くなる。「天狗の鼻」と書かれた標識を見かけたので、かずまると道をそれて、そちら へと向かう。ここから断崖絶壁の足摺岬が見える。その距離約300メートル。 ついに、四国最南端へ到着した。時刻は10時50分。予定時刻までまだ10分あるので、あとは時間調節をしながら、ゆっくりと足摺岬の
駐車場で我々を待つイプ様の元へと到着したのであった。 |